我が家の相続対策には
最近流行りの「家族信託」を使っています。

いざという時、母の所有する不動産を私が売却して
母親の治療や介護への財源にしたいとの思いからです。

きっかけは2015年2月のことでした。
妹から母が肺炎こじらせて入院したと聞いことでした。

良い治療法がみつからず入院は長期化し、
足腰まで動かなくなりました。
(半年以上、入院しました)

この間、ホントに怖かったのは「せん妄」といって
入院後わずか2週間ほどで、ボケが極端に進み、幻覚をみたり、徘徊したりと
まともなコミュニケーションが出来ない状態になったことです。

治療費は3ヶ月で100万以上がかかりましたし、
当時、母の財産がどこにどれだけあるのか
わかりませんでした。

それらをどう処分してよいのかも分かりません。
本人が何を本気で言っているのか分からない状況でしたから。

そして精神状態がおかしなままだと
治療費がかさんで、払えなくなるのでは?
母が生きていても意思表示できなければ
不動産の売却する出来ないではないか?

そんな不安に襲われたのです。

幸いなことに母の「せん妄」は一時的なものに終わり
体力の回復とともに思考能力も回復し
ことなきを得ましたが
FPとして改めて「終活」の必要性を再認識しました。

職業柄、私には知識も人脈もあったので
母がもう一度、重篤な状態になっても
母の財産処分を私が出来るよう
「家族信託」契約を作り
100歳まで生きてもらうシナリオを
描くことができました。

相続対策は財産を円満に引き継ぐこと
税金を安くすること
納税することだけでなく
人生を生き抜くためにも必要なことだと断言できます。

だからこそ毛嫌いなさるのではなく
自分自身のために学んで欲しいと思うようになりました。

私の実体験とキャリアが少しでも皆様のお役に立てますと幸いです。