パレートの法則とも言ったりしますね。
80対20の法則。

80対20の法則とは投入原因努力のわずかな部分が算出結果報酬の大きな部分をもたらすと言う法則であり、投入と産出、原因と結果、努力と報酬の間にはどうにもできない不均衡があるというもの。そしてその不均衡の割合はおおよそ80対20になっているのだそうだ。

例えば
・犯罪の80%は20%の犯罪者が占めている
・交通事故の80%は20%のドライバーが締め離婚件数の80%は20%の人たちが占める。
・燃料を見ても80対20の法則が働いている。燃料の80%は無駄になり車輪を回しているのは燃料の20%だけなのだ。
・株式の保有も大きく偏っている。わずか5%の世帯が全世帯が保有する株式の約75%持っているのだ。

とまあ、こんな感じで延々と80対20の法則に合致するものが、様々な視点(時間や投資など)から語られています。なのでこの本も、文章の20%が重要な80%を占めていると考えて良いでしょう(笑)。

【珠玉の一文】
80対20思考は本質的に楽観的である。ものごとはすべて、思ったより大したことではないという事実を明らかにするからだ。成果を上げるのに、ほんとうに重要な資源は20%だけである。

★心に残った部分を抜粋すると
・80対20の法則をうまく生かせば何もかも驚くほど改善する、それが本書の1番伝えたいことである。
・大切なのは販売部数の分布ではなく利益の分布である。販売部数の80%を占める20%の本ではなく利益の80%を占める20%の本に注目しなければならない。
・80対20思考とは数量分析をせずに80対20の法則を日常生活に適用する方法である。
・コスト削減のキーワードは3つある。単純化と集中とパフォーマンスの比較である。
・大切な客を捕まえたらサービスに徹する。ありふれたサービスではダメ。良いサービスでもダメ。常軌を逸するサービスなければいけない。客のニーズを出来る限り先取りし何か物事を頼まれたら何をさておいても急いで駆けつける。業界の常識を覆すあっと驚くようなサービスを提供できるかどうかが成否を分ける。短期的にはコストが膨らんでも長い目で見れば大きな楽しみが待っている。
・核となる顧客からは絶対に目を離してはいけない。
・営業マンによって販売成績に大きな差がある理由は2つある。1つは純粋に販売努力に関わる問題で、もう一つは顧客本位に関する構造的な問題である。
・価値ある仕事の80%は使う時間の20%で達成される。
・時間のわずか20%を有効に使うだけで時間が足りないと言う事はなくなる。
・大切なことをつまらぬものの犠牲にしてはならない。(ゲーテ)
・お金が増えるほど増える1ドル当たりの価値が低くなっていることを想像してほしい。経済用語で言う「貨幣の限界効用の低減」と言うやつだ。生活水準が上がりその水準に慣れてしまえば特に幸せを感じたくなる。その生活水準を維持するのに大変な費用がかかりその費用を賄うために嫌な仕事をたくさんやらなければならない場合は幸せところではなくなる。
・人類学者によれば確立しうる良好で重要な人間関係には限りがある。どんな社会でも子供の頃の親友が2人、大人になってからの親友も2人、心から信頼できる医師の数も2人と言うのは共通したパターンのようだ。
・人間は誰しも頭の中に村を持っていて定員がいっぱいになるとそれ以上村人を増やさない~これが村理論である。
・小さな隙間に特化しこれだけは誰にも負けないと言う能力を磨く。
・幼児期に形成された自分に対する見方と言うのは、その子の人生に大きく影響する。幼児期に身に付く考え方は客観的な裏付けが何もないことが多いのだが、自分がみんなから好かれると自信を持っていると、本当に疲れるようになり、自分はみんなから嫌われるとひがんでいると、本当に嫌われるようになる。
・幸せになるには「考える知性」よりも「感じる知性」のほうがはるかに重要だ。
・どんな時でも希望を失わない事は底抜けの楽天家だけに許された能力ではない。それは健全な自己防衛のメカニズムであり生物学的にしっかりした根拠がある。
・希望とは何事であれ自分の目標を達成する方法があると信じることだ。
・幸福感と言うものは全て自分に対する評価と関係していると言う。幸福になるには自信が欠かせない。そして自信はつけることができるし、つけなくてはいけない。
・超幸福になるにはさらに良い方法がある。それは自分の幸せを高めるために遭遇した出来事を変えてしまうことだ。