【たかの式】人生百年シナリオについて解説します。

このページを起点として知りたいことはリンク先で詳細学べるように随時加工していきますので、まずは【たかの式】人生百年シナリオの概要からどうぞ。

もう随分、昔のことです。某セミナーで「人生百年シナリオ」というコトバを聞いたのは。
2010年ごろだったように記憶していますから、最近流行りの「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」(2016年刊)が出るずっと前のことでした。

今では誰もが100年生きることを想定したライフプランが当たり前になりつつありますが、当時は自分の中でモヤモヤしていたことを吹っ飛ばすほどの衝撃が走ったことを覚えています。

百年生きることを前提に考えていくと「お金」に関するあらゆる悩みに道筋が見えるように思えたのです。

あれから10年以上経って、私なりのアレンジも加えて以下の図、【たかの式】人生百年シナリオをまとめました。

これが私がお客さまとライフプランを語り合う際の土台であり、この1枚でお金に関する相談ごと全てが表現できるとすら思っています。人生を登山のように見立ててください。
図の左側からスタートして山を登り、最後は右側のゴール(死)に向かいます。

このゴールまでの道筋をしっかり計画、実行することで実り多い人生になるものと確信しています。
勿論、物事が計画通りに進むとは限りませんが、航海図もなく冒険に出ることはないでしょうし、
何らかの改善をするにしても指標が必要ではないでしょうか?

山の高さは資産の多寡を表現していますが、
資産が増えればそれで良いとも限りません。
何故ならゴールでしっかり相続税が課税されるからです。

であれば、

「気分良く生きるために必要なお金の量を知る」

ことが大切ではないでしょうか。

人それぞれ置かれている状況は違うけれど、誰もがこの絵のどこかを進んでいます。
だから私はコンサルティングの際に、この絵を使って次の3つを問いかけます。

1)自分がこの絵のどこにいるのか(左側なのか右側なのか)?
既婚・未婚・子どもの有無等々、生き方も多様化していますから
今と未来のありたい姿をヒアリングします。

2)どのくらいの高さ(セカンドライフの資金)の山を登ろうとしているのか?
私の仕事はアナタの「未来のありたい姿」をお手伝いすることです。
目的と結びついたゴール(資産)の設定をした上で応援させて頂きます。

3)ゴール、人生の着地点(相続資産)はどこか?
相続の話をすると決まって、「ウチはそんなに財産が無いから」という方が出てきます。
もしそれが本当ならば、そんな方こそ、より慎重にプランニングする必要があります。
それこそ老後難民と言われるような状況になりかねないからです。

また相続税がかかるような資産家であれば円満に効率的に資産を
後世に残せるお手伝いをさせていただきます。

以下、「登山する人」と「下山する人」に分けて解説します。

登山する人(資産形成期の方)


老後の資産形成はしていく上で大切なのはセカンドライフの明確なイメージです。以下、ポイントを3つ。
【ポイント1】何歳まで働き、いくらの資産を目指すか・・・これで山のピーク時期を意識してもらいます。

【ポイント2】退職金はいくらもらえるだろうか・・・多くの人は退職金が老後生活を支える原資となりますが、退職金を自分で作れる人(経営者)はここを上手に作ることで効率的な資産形成が可能です。最近ではサラリーマンでも確定拠出年金に入っていたら自らの運用次第で退職金額が上下します。よって「退職金という制度を使いこなす」ことと「運用の知識」は不可欠になります。

【ポイント3】どのような生活をするのか?(実は私はここが最重要だと考えています。)
   ※後日、ブログでこの部分を解説します。

◇上記3つのポイントを押さえた上で、効率的に山を登る3つの方法を知る

資産形成 = (収入 - 支出) ×  利回り  +  運

この中で、私たちがコントロールできるのは「収入」と「支出」と「利回り」です。
そしてこの3つに対して「私」が出来ることは以下のこととなります。

(1)収入
残念ながら私は皆様の給与を上げることはできません。
しかし、皆様の「可処分所得」を上げることは可能だったりします。
もしあなたが経営者であれば、社会保険料を減らす、法人税と所得税(個人)のバランスを見直すことで生涯での実入りを増やすことが出来るかもしれません。

(2)支出
毎月出ていくお金、中でも今お使いの金融商品を見直すことで支出を減らすご提案をします。低金利でお金が増えないデメリットもある一方、借り換えのチャンスでもあります。ローンに対する正しい考え方を身につくと住宅ローン見直しなどで月々の出費を減らせたりするのです。
それ以外にも月々家計から出ていく固定費の見直しをお手伝い出来ます。

(3)利回りを作る?
日本人はいまだに固定金利に対するこだわりが強いのですが、さすがにマイナス金利でお金が増えることはありません。有価証券を上手に使うことが必要ではないでしょうか?
投資して「利回り」は自分で作っていくという発想を持って欲しいのです。
しっかりしたアセットアロケーションを組んで長期で運用する、マーケットや銘柄だけでなく「時間」も分散する意味を学んで投資することで、ある程度の利回りが作れるものと考えています。勿論、投資をする際には、それだけの適正(知識と経験)が必要です。まず「知識」の部分をサポートし、共に「経験」していきましょう。

・2つの金利と金利の効用
・投資のリスクとリターン、そしてリスクコントロールのホントの意味
※後日、これらの項目についても別途ブログで解説いたします。

下山する人(終活を意識し始めた方)

終活というと「死」というマイナスイメージを持つ方が多いのですが、私は人生を最期まで上手に生き抜くための「長生き対策」として考えてもらうようにしています。

例えば、認知症対策をしていなかったらどうでしょうか?アナタの所有する財産を子どもたちは処分出来なくなります。処分出来れば介護施設への入居などが出来たかもしれません。遺族に残すことを規準に考える終活ではなく、自らが生き抜く終活が私の最も伝えたいところです。

また実際に相続のご相談を受ける際によくある話ですが、どんなお金持ちも老後資金に不安を抱えているものです。
だからこそ全ての人に「人生百年シナリオ」を立てて欲しいと思っています。脚本、演出、主役全て自らやってみてはいかがでしょうか。私がお手伝いできるのは脚本と演出の一部にすぎませんが、以下5つの視点から精一杯お手伝いさせて頂きます。

(1)資産の現状を知る
①「迷子」というのは自分がどこにいるかわからない、どの方向へ向かったらいいのかわからない、行き方がわからないの3要素から構成されます。資産の現状を知ることは現在点を確定することで、とても重要です。これがしっかり出来れば、過大にリスクをとった運用をする必要もなくなるからです。
また相続対策をするにあたっては、財産の「質」によって考慮すべきことが変わってきますので、ここは非常に大切です。

②まずは資産管理簿を作成してください。このように資産を把握しておくことで、相続対策が行いやすくなります。ご自分で作るのが面倒であればエンディングノートを活用するのも手です。これは買わなくても葬儀社のイベントなどに参加すれば、無償でもらえたりします。ぜひご活用ください。

(2)100歳まで楽しく生きるための生活費を考える
ここでは以下の点に注意して月額の生活費に落とし込んでください。
①現役時代より極端に下げた金額を設定しない。若い人ほど金額を抑えがちに考えます。人は簡単には所得を落として生活出来ません。ぜひ甘く見積もらないようご注意ください。

②自分の夢、老後の趣味や旅行などが出来るような生活費を考えてください。ここが非常に大切です。これから資産を形成する人は何のためにやるのか?という目的が大切であり、ここがしっかりしていないと最後まで山を登りきることは出来ません。

③若くてイメージが湧かない場合は親に送ってほしい理想の老後生活から推察する。

(3)100歳まで楽しく生きた時の残高を知る
これが相続財産になります。相続税の対象になるかどうか?をまず確認しましょう。
資産家だけが相続対策の対象ではありません。分けづらい財産(例えば不動産や自社株など)、偏った資産形成をしている場合は争族の火種になりかねません。事前に対策しておくことをオススメします。

(4)相続財産に大きな税金がかかりそうであれば節税対策を
相続税の申告は税務の中でも特殊な技能とされています。相続の専門家を選んでください。もし知り合いに優秀な税理士がいなければご紹介いたします。

(5)逆に資金がショートしそうであればその対策が必要になります。
もしかすると多くの方はここが悩みなのかもしれません。ただここは早く気づくしかありません。投資をするにしても短い期間で収益を上げるには当然ハイリスクになるからです。

最後に。

【たかの式】人生百年シナリオの考える順番は「後ろから前に」です。若い人にいきなり相続からといっても難しいでしょうから、まずは山の高さ(老後資金)をしっかり目標定めましょう。また終活の方には相続資産が出るのか出ないのか?そこから始めましょう。ゴールから逆算するプランです。

こうすることで、漏れなく余裕をもった対策が取れるからです。

「人生百年シナリオ」を立てたら常に以下の繰り返しです。
1>現状分析2>目標設定3>対策4>フォロー

時代によって使える制度や法律、金融商品は違って来るでしょうけれど、この考え方には「普遍性」があると自負しております。お一人で悩まずぜひ気軽にお声かけください。随時、セミナーや相談会開催しております。