相続のご相談を受けていると
そのご家族の歴史や人間関係が垣間見えます。

「爪に火を灯すように働いてきた父の墓前に
行けなくなるなら私は弁護士はつけません。」

ある奥様に「争族」の件でご相談いただき
訴訟まで視野にいれた対策を
と進言したときに言われた言葉です。

「爪に火を灯す」とは、極めて倹約した生活していたというたとえですが
朝から晩まで仕事をしてきたお父様を心から愛していたことが
伝わる言葉でした。

何に使うでもなく一生懸命蓄えた財産の大半を弟家族に取られてしまった話でしたが、
妙にこの「爪に火を灯す」という言葉が耳に焼き付いて離れません。

「想いを遺す文化を創る」

相続診断士のミッションが肚に落ちた事例でした。